今回はたまに質問を頂く、このブログのタイトルにもなっている「Dolce far Niente」の意味に関してご紹介したいと思います。
映画からの引用「Dolce far Niente」
元々は映画から引用していて
そもそも「Dolce far Niente」とはイタリアのことわざで
The sweetness for nothing (何もしないことの喜び)
という意味だそうです。
ジュリア・ロバーツ主演の「食べて・祈って・恋をして」という映画で主人公のリズ(ジュリア・ロバーツ)がイタリアの理容室で地元の人に言われていました。
この映画を見たことある方は既に知っているかもしれませんね。
特別この映画が好きというわけではないですが、はじめて映画でこの言葉を見た時
「何だか素敵な言葉だな〜」
って思ったのをいまでも覚えています。
普段わたしはとにかくスケジュールを詰め込むの大好き、おやすみの日もじっとしていられず
外に出かけたり、家にいても掃除したり料理したり・・・
ぼーっと何もしないでのんびりすることってほぼないです。
だからこそ、イタリア人に見習ってたまにはスケジュールを入れるのをぐっと堪えて何もしない時間を作ることを意識したい
と思いこのブログのタイトルにしました。
ちなみにドイツ語でもないし、教育とも関係ないのです!
日本を出て気がついた世界の「Dolce far Niente」が根付く文化
せっかくなのでわたしが旅行して気がついた海外の「Dolce far Niente」な文化をご紹介します。
お金ないのに幸せなフィリピン
私はフィリピンに1.5年ほど住んでいたのですが、いつも思うのは
仕事もお金もないのになぜか幸せそう!
もちろん日本人と比べたら生活レベルも低いし、仕事もしないんですが・・・
知らない外国人の私に対しても笑顔で接してくれます。
とくにボランティアとかで貧困地域に行くと満点の笑顔で迎えてくれ
一方で東京の満員電車に乗っていると、疲れた顔のサラリーマンのおじさんとか見ると
「どっちが貧困なんだか・・・」と思ってしまうこともよくあります。
シエスタ文化といえばスペイン
最近日本でも知られてきたSiesta(シエスタ)お昼寝文化。
元々は昼間が暑すぎて働けないから、ランチタイムをたっぷり取ってその後少しお昼寝して・・・
という習慣らしいです。
またランチに2時間以上取って、前菜→メイン→デザートにもちろんビールやワインを楽しむ文化もあるそうです。
日本じゃ考えられない・・・
ただし、最近の近代的な生活習慣に慣れてきたためここまでやる人やシエスタを取る人も少ないとか何とか。
スペイン人の友人に聞いた所
「今じゃそんなことしてる人なんていないよ〜ランチタイムは1時間だけ!」
って言ってました。
それでも土日とか時間があるときに家族や友人と一緒に食事を大事にするっていう文化は素敵ですよね。
オン/オフがとにかく明確なドイツ
そして最後は私がいま住むドイツ。
ドイツ人はとにかくオン/オフがしっかりしていて
ビジネスマンは定時にきっかり帰ります。お店も定時に閉まります。
残業する人=仕事できない人
部下が残業していたらそれは上司の責任になります。
そして面白いのは日曜日。
ドイツは日曜閉店法というものが存在していて日曜にお店を開けてはいけない、というのが法律で決まっているそうです。
なので日曜に買い物に外に出てもデパートはもちろんのこと、スーパーマーケットや洋服屋さんも閉まってます。
観光地のレストランやカフェ等は開いているお店もありますが、一部です。
日本は日曜日はお客さんがいっぱい来るからお店を閉めるなんてもってのほか!
という風潮ですが、全くの逆ですね。
また日曜と平日も夜中(夜10時以降とか)は家でも気をつけなければいけません。
日曜の終日と平日の夜中は休息時間呼ばれており
シャワーを浴びる音や掃除機の音などは騒音と見なされ、アパートによっては上記の時間帯に禁止されていたりします(笑)
正直ここまではやりすぎではないかと思ったりもしますが、ドイツ人はこれくらいオン/オフをしっかり切り替えています。
日本人が忘れている大事なことを考えてみる
日本は世界的に見ても経済的に豊かだし、教育レベルも、国民性もすごく高いのですが
海外旅行したり、住んでみると
ふと日本は豊かなのに心は貧しいな、と感じる時がたまにあります。
最近の日本では
友達が多くないとかっこ悪いからとSNSでリア充アピールをしてみたり
上司がまだ仕事しているから先に帰りづらいとか
仕事していないと「できない人」のレッテルを貼られたような気になって気が病んだり
何だか色んなストレスとかしがらみでいっぱいいっぱいになっている日本人が多いなあと思います。
戦後の経済成長のために効率的ではないからと言って削ってしまった部分(食事の時間や家族との時間)
を大事にすることで、失ってしまった心の豊かさや余裕を取り戻せると良いなあと思っています。
とは言え私は生まれも育ちも日本なので、いくら海外に住んでいても中々実践するのは難しいです。
なのでブログタイトル「Dolce far Niente」をすることで、たまにはその意味を思い出して
たまには足を止めて、自分は本当は何が好きなのか考えてみたり
もっと気楽に生きていく、というのを実践したいと思います。
ちなみに私がドイツに来てはじめて一緒に住んだドイツ人の女性は
無職だけど、たまに気分が乗った時にする映画のエキストラの収入と家賃収入で生活していました。
いつも何しているか謎でしたが(たまに部屋でアコーディオンの練習している音が聴こえる)
「まあこれはこれで良いのか」
と気づかせてくれました(笑)
最後に、もっと肩の力を抜いた生き方ができる日本人が増えることを願って
世界的に有名なこの人(熊)の言葉を借りて終わりにします。
Doing nothing often leads to the very best kind of something.
「何もしないことが最高の何かに繋がるんだ」
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