今回は現在わたしが住むデュッセルドルフで2019年4月5日から開催されているStart Up Wocheに参加してきたので
どんなイベントだったのか、ご紹介します。
・スタートアップ企業に興味がある
・食品関連のビジネスに興味がある
Duesseldorf START UP WOCHEとは?
デュッセルドルフを中心にノルトライン-ヴェストファーレン州を拠点にしている
スタートアップ、ベンチャー企業、投資家、インキュベーター等が集まり様々なワークショップや交流会を1週間にわたり開催しているイベントです!
なんとその数約130プログラム!
開催期間中は毎日デュッセルドルフ中の色んな場所でイベントがあり
事前に公式HPからチケットを購入し、あとは当日場所に行くだけです。
そして何がすごいかと言うと、1つのワークショップに参加するのが安いものだと€3くらい。
例えば私が参加した NRW meets the Netherlands というイベントは3時間の講演,ピッチ,フリードリンク(もちろんビールもあるよ),軽食付きで€3。
その他講義型の「How to scale up your business?」みたいなものだと少し高くて€47とかになります。
おそらくビジネススクールとかから有名な講師の人とかがいるのだと思うけど。
あとは面白そうなもので
「Design Thinking Workshop」や「ASEAN – Top opportunities for startups」(アジアでのビジネスチャンスに関して)なんかもあります。
そもそも私のイメージではドイツでスタートアップ企業といえばベルリンだったので
デュッセルドルフでスタートアップ??という疑問もあり今回参加してみることに。
隣に座っていたドイツ人のおじさんが教えてくれたけど、数だけで言うとベルリンよりデュッセルドルフのほうがスタートアップ企業は多いとか何とか。
(ほんまかいなと思いつつ、ケバブ屋さんとかKIOSKもスタートアップと捉えると実は多いのかも・・・笑)
ちなみに今回わたしが参加した「NRW meets the Netherlands」というワークショップは
ちょうどデュッセルドルフの位置するノルトライン-ヴェストファーレン州とお隣の国オランダ発のスタートアップ企業の交流会。
ちょうど先月オランダに行っていたので興味があったのと、このワークショップは間違いなく英語だろうと見込んでこれに参加しました。
内容をちょこっとご紹介
今回はデュッセルドルフでも数少ないコワーキングスペース「STARTPLATS」が会場でした。
(ここに来るまでデュッセルドルフにコワーキングがあるとも思わなかった・・・)
到着したら既に会場は人でいっぱい!
だいたい50人弱くらいいたでしょうか?
ちなみにアジア人はわたし唯一・・・ちょっとアウェイかなと思いつつ、偶然同じタイミングで到着したドイツ人のおじさんと一番前の席を陣取りました。
この会のメインテーマとしては「いかに2カ国間で協力して良いサービスを作るのか?」ということで
まずはデュッセルドルフでスタートアップに投資している企業とオランダで同じくベンチャーのサポートをしている企業がそれぞれの国のスタートアップを取り巻くエコシステムに関して紹介。
その後に実際にここ数年で2カ国間で起業した企業の事業内容の紹介(各20分程度が4社くらい)
そして最後に10社くらいの企業の3分程度のピッチ、あとは交流会という流れでした。
来ていた企業としては最近流行りの「IT✕ヘルスケア」やいかにもオランダやドイツらしい「アグリカルチャー」または「食品関連」の企業が多かった印象。
せっかくなので印象に残っている1社をご紹介します。
THE GOOD FOOD
この企業は様々な農家が出してしまう市場に出せない規格外品やいわゆる「食品廃棄」を上手く活用しているそうです。
例えばいびつな形でスーパーに出せないような野菜達
賞味期限は切れてしまったが、別に品質状まったく問題ないパンや調味料等々
それらをもらって来て、実際にケルンにあるショップで再度商品として出します。
そこで何が面白いかと言うと、そのお店に並んでいるものの値段はお客さんが決めるということ。
なのでお店の中には金額は載っていないそうで、お客さんが実際に商品を見てその場で払いたい金額を置いていくそうです。
それ以外にもそういった食材を使ってケータリングサービスもはじめているそうです。
こういった環境に配慮したサービスは見ていても応援したくなる。
ドイツ人とオランダ人の仕事する上での違いとは?
次に印象に残っているのは、これは企業ではないですが
ドイツ→オランダへのサービス展開のお手伝いをしているドイツ人コンサルタントのお話。
彼は自身がドイツで生まれ育ち、オランダでも仕事をして感じた「ドイツ人の仕事の仕方」と「オランダ人の仕事の仕方」の比較を紹介してくれました。それが中々面白かったので一部をご紹介します。
まずはオランダ人の職場でのコミュニケーション
・全体的にフラットな関係でカジュアル
・職場でも家族のことやプライベートな話もすごくオープンに話す
・本題に入る前にまずは世間話を結構長めに取る
・基本は英語でコミュニケーション
ドイツ人の職場でのコミュニケーション
・上下関係がしっかりしている
・職場では仕事中はあまりプライベートなことは話したがらない
・世間話から入るけど、割とすぐに本題に入る(いつも挨拶してから、今日の天気、今日の道の混み具合と言ったことがメイン)
・基本はやはりドイツ語でコミュニケーション
オランダ人のミーティングと交渉の場面
・さらっと結論は出すけど、フレキシブルに変更できるゆとりを持たせる
・契約書も短め。そこでもフレキシブルに対応できるようなゆとりを持たせる
ドイツ人のミーティングと交渉の場面
・最終決済はやはり上のポジションの人がする
・結論にいたるまで時間をかけ、しっかりとリスクやマイルストーンに関して話し合う
・契約書をすごく重視するので、内容はかなりしっかりとする
もちろんどちらも良し悪しではありますが、話している人がドイツ人で自分の国を少し卑下するようなニュアンスでした。
とにかくオランダは「平等」「カジュアル」そして「フレキシブル」というワードがすごく多かったです。
先月わたしオランダの学校を訪問してもまさに同じような印象を受けたので、
やはりすごくフラットな社会が既に確立されているようです。
一方ドイツは日本とかなり似ているな、というのが印象。
参加した感想
正直言って「このアイデアは新しい!」という印象のサービスはあまりありませんでしたが
・デュッセルドルフのスタートアップ事情を知れたこと
・ローカルの人やオランダ人と話しができたこと
・教育以外のインプットができたこと
等々€3以上の価値はありました。
というか€3は安すぎる・・・
昨年セブ島で日本の中高生向けに「ビジネスを通して社会貢献をしよう!」というテーマでワークショップを企画しましたが
まだ働いたことのない学生でもビジネスだったり、テクノロジーだったり世の中でどんなことが起こっているのか知る機会はもっとたくさんあるべきだと思うので
いま偶然にも先生という立場であるからこそ、こういったインプットは常にし続けて行かなくてはいけないなと感じた1日でした。
なお最終日にクロージングパーティーにも参加する予定なので、そこでテクノロジー、フィンテック関連の人とも繋がれると良いなと思います!
ちなみに昨年セブで企画したワークショップはこちらにまとめています。
【セブ島研修レポート】高校生がビジネスで社会貢献を考えるイベントをSchool Withが開催!
↑実はこの会を企画するに至ったのも、4年くらい前に参加したセブ島でのスタートアップ企業間の交流会がきっかけだったのはここだけの話。
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