学びの本質を問う学校、ISD(デュッセルドルフ・インターナショナルスクール)訪問レポート②!

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前回の記事ではデュッセルドルフのインターナショナルスクールであるISDの算数とITの授業に関してご紹介しました。
今回はその続きということで、少しユニークな授業「OUTDOOR LEARNING ENVIRONMENT(OLE)」をご紹介します。

ちなみに前回の記事はこちら
学び続ける学校、ISD(デュッセルドルフ・インターナショナルスクール)訪問レポート①!

 




OLEって?

OUTDOOR LEARNING ENVIRONMENT(屋外環境学習 通称OLE)は読んで字のごとく外で行う授業です。
日本の授業で言うと、理科と家庭科、体育なんかを全てかけ合わせたような授業です。

日本の小学校になると「総合学習」に近いのかな?

実際に私達が見学をした際は、校舎敷地内の奥の方に連れていかれました。

そして到着したのはなんと小さいキャンプ場のような場所。
ちょうど5年生が授業をしていました。

ユキグチ
ユキグチ
何をしているの?
来月外でお泊まり会があるからその練習をしているんだ!
学生
学生

なんと学校の行事で外で実際にキャンプをするそうです。

こちらのチームはテントの建て方を練習していました。
少し奥にいくと窯に火をおこす係。

学生
学生
この窯でキャンプのときにピザを焼くんだ。

その横ではパスタを茹でる練習している係がいます。
実際にパスタ味見もさせてもらいました。
みんなでトッピングはどうするか、湯で時間はどれくらいなのか考えて協力します。
(ちなみにその時はオリーブオイル,塩,砂糖,シナモンパウダーというユニークな調味料が揃っていました)

その奥では窯で使う木を拾ったり切ったり生徒もいます。
また植物に水をあげている生徒もいます。

学校内で家庭菜園!
ユキグチ
ユキグチ

学校の中でじゃがいもやズッキーニのような野菜からハーブなんかも育てていました。

印象的だったのが、このOLE担当の先生と話していたときにとある生徒が

生徒
生徒
先生!パスタ茹でるときの火が弱いのであそこの葉っぱを火に入れていいですか?

すると先生

・・・(少し間を開けて)とりあえずやってみなさい。でも火傷には気をつけるんだよ。
試験官
試験官

この先生の間から察するに、「いま葉っぱを入れるとたくさん煙が出るから辞めたほうがいい!」と言ってしまいそうなところ
一度グッとこらえていることがわかりました。
大人としては明らかによくない結果になるとわかることでも、とりあえず試させます。
案の定もくもくと煙が・・・笑

一面煙だらけ(汗)

生徒はそこでようやく
「湿った葉っぱを入れると煙がたくさん出る」ということを学び
「なぜだろう?」
「次回はどうしたら良いだろう?」
と考え始めます。

失敗から学ぶことはたくさんある、という考えを先生方も意識しているようでした。

日本ではどんどん遊具がなくなっています。
それは大人が勝手に危ないと考え、事故が起きる前に撤去してしまうから。

子ども達はたしかにすべり台から落ちて怪我することもないし
遊具で遊んでいるときに壁にぶつかって頭から血を流すこともありません(わたしは幼稚園児のときに経験済)

でもどこで高いところからジャンプすると危ない、ということを学ぶのでしょうか?
下ばかり見て歩いていると危ないと学ぶのでしょうか?

そのくせ「最近の子どもは外で遊ばず家でゲームばかりしている」と嘆く記事を見ますが、そりゃ公園行っても面白くないんだからしょうがない。

宿題は基本出さない

一通り見学が終わり、今回案内してくれた算数のDavid先生と話をしました。
そこですごく面白いことを話していたので、ご紹介します。

David先生
David先生
基本的にぼくの授業では宿題は出さないよ。

ISDは小学校のうちは基本的に宿題は出さないそうです。
(中学や高校に上がると必要な生徒は宿題が出ることもあるそうです)
先程のOLEの授業にもあったように、とくに小学生の頃は教科書に向き合って勉強するより友達と遊んだり
外で冒険したり、好きなことに没頭する時間の方がとくに小学生のうちは重要とのこと。

わたしの働いているそろばん教室では小学校1年生の5月くらいから
計算ドリルや漢字ドリルの宿題を持ってくる生徒をよく見かけます。

もう少し学年が上がってくると塾に通いはじめ、英語にサッカーにスイミングに・・・
と「一体この子達はいつ休んでいるんだ!?」と思うこともしばしば。

かくいう私も小学校高学年になるとほぼ毎日学校の後は習い事が入っており、家で夜ゆっくりというのも少なかったように思います。
いま思うと色々なことを試せたので両親には感謝している一方で、今も少しでも時間があると予定を入れてしまい「何もしない時間」「家でゆっくり」というのが苦手です。

これからの時代に必要となる「本質的な学び」とは何か?

今回ISDを訪問させて頂き、クラスを出て外で学ぶことの偉大さは計り知れないなと改めて感じました。
近年AIやテクノロジーの発達により「ロボットにどんどん仕事が奪われる時代がやってくる」とよく言われます。
タクシーや電車の運転士、税理士や会計士なんて仕事も入ってくるそうです。

ではこれからのAI時代に備えて何を学べば良いのか?

その一つの答えがEQ

心の知能指数エモーショナルインテリジェンスとも呼ばれることもあります。
EQとは何かと言うと

自分の感情をコントロールし、そして相手の感情も察する力

IQが頭の知能指数なのに対して、EQは心の知能指数となります。

IQの高さに関してはAIが人間なんてとっくに超えていきます。
ではAIになくて人間が持つものとは?

それは感情

こればっかりはまだまだAIにも勝てません。

そして面白いのが、ドイツの研究で「EQの高い人ほど年収が高く、働く時間が短い傾向にある」という結果が出たそうです。
自分の気持ちや相手の気持ちをしっかりと理解し、さらには新しいことに挑戦する力や変化に柔軟に対応できるようになる。

これは計算ドリルや漢字ドリルを問いていてはなかなか身につかないのではないでしょうか?
ここではどうしたらEQを高めることができるかということは詳しくは書きませんが
もし興味ある方はこちらの本はおすすめです。

浦谷裕樹 プレジデント社 2018年10月
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ということで以上ISDの訪問レポートでした!
ドイツに住んでいるくせにまだドイツの学校は見れていないので、これを期にどんどん増やせると良いなあと思います。

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