よく保護者の方から「子どもにいくら勉強しろって言っても聞かないんです。」とか
「家でもそろばん練習してほしいけど、なかなか自分ではやらないんです」と相談を受けます。
学校の勉強も習い事もどうしても受け身になりがちですよね。
今回はわたしの経験を基に、アクティブラーナー(自ら進んで学ぶ姿勢)になるための6つの条件を見つけたのでご紹介したいと思います!
ぜひお子さんがその6つの条件に当てはまっているか考えながら読んで頂けたらと思います。
わたしがアクティブラーナー6つの条件に気づいたきっかけ
本題に入る前に、なぜ今回アクティブラーナーの条件に気がついたかという前提をお話しておこうかと思います。
この記事を書いている約1ヶ月ほど前のある日、ふと「簿記検定を受けよう!」と思い立ちました。
実は大学では会計学を学んだものの、簿記の試験を全く受けないという不良学生だったわたし(それはまた別の機会に書こうと思います笑)
何とかかんとか卒業はできたものの、社会人になって10年間なんとな〜く簿記というものを敬遠しつつも
「もっとちゃんと勉強しておけば良かった」と後悔する日々。
それを払拭するかのごとく、ある日簿記検定を受けようと思い立ちました。
いつもは三日坊主のわたしですが、今回はなんと1ヶ月毎日勉強できています。
「なぜ大学の頃は全く簿記の勉強しなかったのに、いまはやる気が出ているんだろう・・・」
そう考えはじめて10年前の自分と、いまの自分を比べてみると6つの違いを発見しました!
それが今回ご紹介する6つの条件。
気になってきたでしょうか?笑
今お子さんがなかなか自ら学ぼうとしないで悩んでいるお父さん、お母さんはぜひこちら読んでみてください!
アクティブラーナーになるための6つの条件
早速どんな条件なのか6つ見ていきましょう!
- 学習者本人が、学習することで得られるメリットを理解している
- 誰かに強制されていない
- ゴールが見えている(何時間の学習時間で終わるか示されている)
- 学習そのものが楽しい、嬉しい瞬間がある
- 進捗管理を自分でしている
- 自分でお金を払って学んでいる
重要度の高い順番から並べています。
できれば全部満たしてほしいんですが、お子さんの場合は残念ながら⑥自分でお金を払って学んでいるは難しいかと思います。
しかし、意外と重要な要素だったりするのでその辺りは後述します。
わたしも社会人になって英語、ドイツ語、プログラミング等々色々と学んできましたが、やはりこの6つの条件をすべて満たしているものは
長く継続し、それなりに効果が出ているように感じます。
1つずつ細かく見ていきましょう。
学習者本人が、学習することで得られるメリットを理解している
これはご存知の方も多いと思いますが、何事も「Why?」の問いは最重要ですよね。
「なぜそれを学ぶのか?」という問いに対してちゃんと答えられるか。
学習者本人がメリットを感じられるか、が重要です。
もちろん興味があることに対してはメリットなんかなくても調べますよね。
例えば、旅行好きならその土地の観光地や地元の人の生活、歴史だって人によって興味は異なります。
でも興味あること以外も学ばないといけないこともたっくさん。
わたしも簿記なんて別に興味があるわけではないけど、学習するためのメリットを本当の意味で理解した時にようやくモチベーションが出てきます。
そのメリットも親が考えるメリットであっても、子どもがメリットだと感じていないことも多いです。
「なぜ漢字を覚えないといけないのか?」
→漫画を読めたり、ゲームに出てくる解説を読めようになるから。
のように子どもが本当にメリットだと感じられるものを一緒に考えられると良いですね。
誰かに強制されていない
ここはなかなか難しいポイント。
とくにお子さんに関しては、どうしても学校での学習は強制されるものが多いです。
しかし、必修科目で絶対に学ばなければいけないものでも選択肢があるかどうかで強制度も異なってきます。
とくに学生の場合は「何を学ぶか?」を選べるのは高校生以上(なかには中学からも選択できる学校もありますが)
でも「どうやって学ぶか?」「誰と学ぶか?」は選択できることが多いです。
テキストを使うのか、オンラインの教材を使うのか(例えばYoutubeで学ぶのも立派な学びですよね)
学校なのか、塾なのか・・・
この先生が良いのか、このクラスメイトが良いのか・・・
オランダや北欧では、先生が合わない、クラスメイトが合わない、隣町の学校の方が子どもに合う
と言った理由で学校を変えることもハードルが低いそうです。
そうやって「合わない場合はすぐに変える」っていうスタンスでいて、さらにその選択を子ども自身が行うことで強制度はグッと抑えることができますね。
ゴールが見えている
これはわたしが簿記の勉強をはじめる前に真っ先に行い、さらにやっておいて良かったことNo.1です。
それは必要な学習時間を最初に調べること。
言い換えると、終わりが見えていることです。
簿記3級の場合は大体100時間の学習で合格できると一般的に言われていて、さらに検定試験の日程も決まっているので
あとは逆算するだけで1日に必要な学習時間を最初に知ることができます。
例えばドイツ語でもフランス語でも新しく語学を学ぶ場合・・・
語学のゴールってすごく難しいですよね。
「日常会話ができるくらい」「大学に入学できるくらい」とか定性的なこと言われても先が見えない。
でも日常会話をできるようになるなら5000単語必要!
って言われると「それならできるかも・・・」って思えてきますよね。
(ちなみに英語は3,000語、ドイツ語は5,000語くらいらしい)
なのでゴールが見えているかどうかで、モチベーションはグッと変わってくるので
無理やりでもゴールを決めてみましょう!
学習そのものが楽しい、嬉しい瞬間がある
こちらは言わずもがな・・・
楽しいって大事ですよね。
学習そのものが楽しいのは素晴らしいですが、なかなか楽しめない場合も
ゲーミフィケーション(あらゆるものをゲーム化してしまう)を意識してクイズ形式にしたり
少しでも興味を持たせる工夫をこらしたり。
そこは親や先生ができる努力の部分かなと思います。
問題を解いて正解すれば嬉しいし、誰かに勝てば嬉しい。
そういった楽しい、嬉しいをいかに見つけられるかがポイントです。
進捗管理を自分でしている
これは③のゴールが見えているに繋がってきますが、進捗管理おすすめです。
レコーディングダイエットというものが一時期流行りましたが、それと似ています。
ただ記録していくだけ。
例えばわたしの場合だと
↓
学習時間の把握(70時間の学習時間が必要)
↓
ゴールと学習時間から逆算(1日2時間勉強すれば合格できる)
↓
エクセルで毎日記録
こんな感じで、毎日勉強したら記録していくことで「あと◯時間!」と見える化できますし
何なら途中から記録すること自体が楽しくなっていました笑
こうやって自分で管理できている感が実はすっごく大事なんだなあと改めて実感しています。
ちなみにエクセルがおすすめで、簡単な計算式を入れるだけで勝手に残り学習時間を出してくれるので便利。
自分でお金を払って学んでいる
そして最後のポイントですが、自分でお金を払っているかどうか。
わたしみたいな貧乏性な人間は「お金払ってるなら元取らないと!」という損得勘定が大きなモチベーションになります笑
問題はお子さんの場合。
残念ながらお金を稼ぐことが難しい子どもの場合はこれを感じられないので非常にもったいないなあと思っていますが・・・
でもご家庭の中の金融教育としてお小遣いではなく、稼ぐ経験をしてみて
そのお金で「自分が学びたいものを自分でお金を払って学ぶ」っていうことができたら素敵なのになあと思います。
ちなみに家庭での金融教育に関してこの記事がとってもおすすめです。
小1起業家 〜900円借金して、コーヒー屋を家庭内起業〜
最初これを読んだ時、びっくりたまげました笑
ぜひこの流れを作れたら面白いですよね。
条件すべてを満たしていないとアクティブラーナーにはなれないのか?
今回ご紹介した6つの条件、できればすべて満たしてほしいです。
その理由を今までわたしの学習挫折経験を基にご紹介します。
【挫折1】大学時代の簿記
欠けていたもの:メリットの理解、楽しさがある、お金を払っているの3つ
今思い返しても、なんで会計学専攻だったのか謎ですが笑
まずメリットをイマイチ理解していませんでした。
何となく「就職に有利」とか「ビジネスを学ぶ上でも大事」とか言葉では理解していてもちゃんとは理解してなかったです。
さらにはすねかじりの私は親に学費まで出してもらい、会計に関してはあまり身につかなった(お父さん・お母さんごめんなさい)
【挫折2】ドイツ語
欠けているもの:ゴールが見えている、進捗管理
これは実は現在進行系なので挫折とは完全な挫折とは言えないんですが・・・
ベルリンに住んでいる時点で英語と日本語で生活できているので、どんどんドイツ語力の衰えが最近目に余るところですが汗
ゴールの見えない語学学習、ドイツに住んでいるのにあまり使う必要がないためサボっています。
色々と落ち着いたら試験を申込み、暗記単語数を基に、自分で学習管理しようと思います。
【挫折3】CSS(プログラミング)
欠けているもの:学習そのものの楽しさ
こちらもドイツ語と似ていますが、HTMLという超基礎を学ぶまではすごく楽しんでいたのですが
使っていた教材が、残念ながらCSSには対応しておらず途中で飽きてしまいました。
これも友達と一緒に学ぶ、もっと自分のブログに活かす等工夫を懲らせば再度学びたいなと思っています!
まとめ
ということで、私の挫折経験を見てもらい6つの条件の重要さをご理解頂けたのではないかと思います。
今回はアクティブラーナーにするための6つの条件をご紹介しました。
できれば全部満たすことが望ましいですが、満たしていなくてもアクティブラーナーになることもできます。
とくに子どもに関してはどこで「やる気スイッチ」が入るかはわかりません。
よく観察して、そのやる気スイッチが入る瞬間を見極めてサポートしてあげると良いですね。
以上!
ぜひ読んだ方で「もっとこういうやり方あるのに・・・」等ご意見あればコメント残して頂けると嬉しいです。
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