こんにちは!
先日ドイツの教育システムに関して書きました。
今回はその中で出てきた現地校に関して、実際に現在現役でドイツのギムナジウムに通っているYちゃんにインタビューをしました!
ギムナジウムってなに?という方はまずはこちらから
ドイツに家族で移住!でも子どもの学校はどうしよう?ドイツの小学校3タイプをご紹介
Yちゃんは中学1年まで日本の学校に通い、1年生の途中から家族でドイツに移住し現在もドイツの学校に通っている9年生です。
ちなみにドイツでは2学年下のクラスからスタート。日本の同級生は現在高校2年生です。
高校生とは思えないくらいしっかりしているYちゃんから「現地の学校の様子」や「日本の学校との違い」など今回は聞いてみました。
・お子さんをドイツの現地校に入れたいと考えている
・ドイツの教育システムを知りたい
ドイツ語ゼロから現地校に飛び込み!学校への入り方や準備に関して
ドイツには日本のように学区のように、住んでいる場所で行く学校が決められていたりはしないそう。
なので少し遠くても良い学校であれば通学する人もいれば
Yちゃんのように、学校の立地ありきで家を決めることができるんだそう。
そしてこっちにいるとよく「紹介」という話を聞きます。現在その学校に在籍している人の紹介があると人気校などは入りやすいという話を聞きます。
通常は現地校に入学にあたり、学校の校長や担任の先生との面談が必要なんだそう。
そこで語学力のチェックやどこまで学んだのかを確認します。
なんと、まさかのゼロからのスタート!!
Yちゃんの場合はドイツ語が本当にゼロだったため、学校が用意するドイツ語を話せない人向けのドイツ語クラスからスタートしたんだそう。
やはり移民の受け入れが多いドイツならではですよね。
日本の学校に外国からの生徒が入ってきた場合、日本語の勉強は外部の日本語学校に通ったり地方ごとの受け入れプログラムがあればそちらに参加するしかない。
この点に関してはドイツは一歩も二歩も進んでいると言えます。
本来属しているクラスの授業に参加できるようになったのは入学から半年を経った頃なんだそう。
とは言えYちゃんの場合はドイツ語ゼロからスタートだったため、日本の学年から2年落としたクラスに入ったそう。
それでもやはり先生は何言っているかわからないし、普通に話していても怒っているように聞こえるので精神的にも辛いときもあったそうです。
しかし、そんな時も周りの友達が色々と助けてくれたんだとか。
学校の授業や校則で日本と違うことは?
Yちゃんいわく、9年生(中学3年)くらいまでは日本のようにインプットメインの授業が多いそうですが、10年生(高校1年生)くらいから一気にプレゼンやディスカッションを取り入れる授業が増えるんだとか。
ドイツは発言してなんぼ!という人が多いのはこういった教育を受けてきたのが大きいのかな、と思いました。
また医者や弁護士などを目指す人はラテン語が必修らしく、ラテン語がわからないとなれない職業もあるんだそう。
日本ではあまり、「この言語を学ばないと就けない職業」ってあまりないですよね。
ドイツはやはり国籍、宗教、髪や肌の色もいろんな人が集まる国。
日本のような茶髪ダメ!とかスカートは長く!なんて見た目を統一させるルールはないようです。
実際にYちゃんはいま髪の毛の一部を青に染めていて、なかなか似合ってる!
宿題ゼロ!?ドイツの夏休みは本当に自由だった
ドイツの学校では学期中の宿題はたっくさんでるけど、一方で夏休みに入っちゃえば宿題は一切なし。
もちろん自由研究なんかもないです笑
なのでまた学期が始まると「よし、また頑張ろう!」って新しい気持ちになるんだそう。
メリハリがあるのも大事ですよね。
ドイツでは授業中に発言することをものすごく重要視しているんだそう。
いくら点数で満点を取ったとしても成績の50点にしかならないそう。
一方でテストで悪い点数を取ったとしても、授業中にアピールしまくれば学期末の通知表では良い評価が来ることもあるんだとか。
そして先生に嫌われると、いくら友達と同じ点数を取っていても悪い評価になることもあるようです。
先生絶対主義みたいなところは正直どうなんだろう・・・と思いますが。。
他国では成績をつけない学校も増えて来ている中、日本やドイツはその点まだ一歩遅れを取っているようです。
コロナショック中の学校の対応は?
やはりドイツも日本同様、デバイスの問題や先生のITリテラシーの問題でオンラインの授業は本当に一部。
年配の先生だと、メールすらなく約3ヶ月ちょっと授業も宿題もゼロだったようです。
あとはクラス・学年ごとに日程をずらし数回は通学することもあったそう。
ちなみにドイツのインターナショナルスクールはコロナショックがはじまってすぐにオンライン授業に切り替えていたようです。
そこは公立の学校と私立の差でしょうか。
学校に行かないくらいなら学校を変えるドイツ
ドイツでは生徒が、この学校合わない、とかこの先生合わないとかあれば別の学校に移動することも多いんだそう。
日本では何か問題があったときに「学校に行かない」という選択肢を取るほうが多く
家庭の都合で転勤とかない限りあまり学校を変えることはないですよね。
そういう点ではドイツのように「ここがダメならあっちの学校に」という別の選択肢を取りやすいのは親としても安心なんじゃないでしょうか。
友達のいる日本vs学費の安いドイツ
ドイツでは大学もほとんどが無料か、かかったとしても年間数十万。
日本の国立大学よりもやや安い。
一方で日本は奨学金と言う名の学生ローンの返済に、卒業後も苦しめられている人が多いのが現状。
Yちゃんのように語学の心配がないのであれば、やはりドイツを選ぶのは納得。
しかし今回のコロナショックにより、飲食や小売店、さらには旅行業や航空業など軒並み営業ができなくなった状況を学生という立場で見ているからこそ
今後の進路選択には大きく影響を与えたのではないかと思います。
インタビューを終えてみて
今回インタビューをしてみて、ドイツ語レベルゼロなのにドイツの現地の学校に飛び込んでいったYちゃんのたくましさに驚きました。
しかもYちゃんの場合、親御さんの仕事の都合ではなく、なんとYちゃんとお姉ちゃんがドイツの学校に行きたい!と言いはじめたことから
お父さんは日本でのビジネスをたたみ、ドイツにやってきたというんだから家族の協力もすごい。
そして日本の教育も受けてきたYちゃんだからこそ、日本の良さやドイツの良さを比較しながら話してくれるので
ときには驚き、たまに共感しながら、面白い話を聞けました。
ドイツの教育は周辺のEU諸国と比べると、まだ少し古い体制というイメージがありましたが
移民大国という社会的バックグラウンド、そして国としての経済力を考えると
ドイツらしい教育というのが見えた気がします。
Yちゃんありがとうございました!
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