今回は「東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?」
という本を読んだので、その書評と自分の経験も踏まえてご紹介したいと思います!
今回ご紹介するこの本は、東京を中心に展開している「VAMOS」という進学塾の塾長である富永雄介氏の著書。
大学受験では国立、早慶、医歯薬系の合格率が8割以上の合格実績のある人気の進学塾。
さてこの本では実際にVAMOSで学び、その後東大に進学していった生徒の傾向とその親御さんの傾向をまとめた本になります。
東大って聞くとなんか遠い話に聞こえるかもしれませんが、別に東大を目指していなくともご家庭でのお子さんの接し方や教育関係のしごとに就いている方は「どのような声かけをしたら良いのか」という指南書になっています。
今回は個人的に気になった3つのポイントをご紹介します。
苦手克服 VS 得意なこと伸ばす どっちが先!?
勉強するには優先順位って大事ですよね。
そこで出てくる問題。
「得意なことを伸ばすべきか、苦手なことを克服するか・・・」
みなさん一度は考えたことがあるんじゃないでしょうか?
この人類永遠の疑問とも言えるこのテーマ。
東大生の親から言わせてみると
とにかく得意なことを伸ばす方に注力すべき
とのことです。(割とあっさり・・・)
本書にはしっかりと理由も書いてあります。
スラスラと問題の解ける得意なものから、まずは手をつけることがポイント。
これは私がなにか他の文献で見たことなんですが、「私達がモチベーションを上げたいときにまず先に何をするか?」
みなさん何だと思います?
答えは実は「とりあえずはじめちゃうこと。」
なんだそう。
それもそうなんですが、モチベーションの有無関わらずまずは目の前のことをはじめてしまう。
するとどうでしょう?意外とやっている間にモチベーションって上がっちゃう。
(実はこの記事を書きはじめる前はモチベーションゼロでしたが、はじめて見たら意外と止まらない笑)
よってまずは「何この問題?よゆー!」っていう問題からはじめる方がはじめやすいですよね。
一方で苦手なことって、そもそも面白くないし長続きしない。
例えばIT用語とかわからないから検索してるのに、検索結果にさらにわからない単語が出てきて、さらにその単語を調べて・・・
ってもはや何を調べたかったのかもわからないし、むしろ検索する前より混乱してるなんてよくあること。
最初はちょっと不安ですが、苦手教科は一旦よこに置いちゃいましょう。
そう思うのも無理はないです。
しかし本書では、まずは得意なことを伸ばし自信をつければ自然と「ちょっとむずかしい問題にも取り組んでみよう!」という意識にもなるんだそう。
そのちょっと難しいというのがポイントで
ちょっとを難しいを毎回積み重ねていくと、気がついたらもはや苦手ではなくなっていたりします。
これに関する内容で1つ動画をご紹介します。
お話しているのはあの「ドラゴン桜」や「宇宙兄弟」など人気マンガの編集を手がけたコルクの佐渡島さん。
今年お子さんが小学校1年生もしくは2年生という方、いまはまだ幼稚園という方は騙されたと思って観てください!
やっぱり褒めるのは大事。でもここは気をつけて・・・
2点目に東大生の親御さんはみなさん「褒め上手」なんだそう。
これは最近では定説だと思いますが、褒めることによって自己肯定感が育まれる。
「自分はやればできる!」って思えることが将来ものすごく強みになります。
残念ながら日本人は他の国の人と比べると自己肯定感が乏しいって言われがちですし、私もそう思います。
前職でわたしは留学をしたい人のサポートをしていましたが、「留学が大事なのはわかるけど、自分なんか行けない」っていって最後の最後で諦める人を何人も見てきました。
やっぱり大人になってしまうと中々自己肯定感をもつことは難しくなってしまうので、なるべく小さい頃からつけておきたいですよね。
東大生の親はどうやって褒めている?
本書には具体的にどうやって褒めるのか?も書いてありました。
例えば子どもが家の壁に落書きをした場合、あなたは何て言いますか?
よくあるパターン
東大生の親
全然捉え方も声のかけ方もちがいますよね。
どんなことでも捉え方を変えるとネガティブなこともポジティブに考えられたりするってことですね。
まあ家の壁すべてに落書きされまくったら困るので、例えば
このような形で「困るからやめてね」って促すってこともできるかもしれません。
もし本当にお絵かきを楽しんでいるのであれば、壁一面を黒板やホワイトボード加工して落書き自由にしちゃうのもありかもしれませんね。
ともあれ、やはり褒められるということは「認められている」と感じることに繋がるのでやはり自己肯定感を育むためには必要不可欠です。
一方で褒めすぎは注意が必要だと本書には書いてあります。
褒めすぎ注意報
さっきあれだけ褒めろって言ってたじゃん!って思うかと思いますが、褒めすぎも逆に良くない結果を導くそうです。それは
褒められたことに満足して努力をストップしてしまう。
「テストで90点取れたの!?すごいわね!!あなた天才!!!」
そこまで言ってしまうと
現状突破をできる人は常にハングリーなんだそう。
ではどう声をかけたら良いか!?
「テストで90点取れたの!?100点まであと10点ね!!すごい!!」
90点がゴールじゃない、ということを伝えるそうです。
褒めに関してはまた別の記事で紹介しようと思います。
かわいい子には旅をさせよ
著者である富永さんの知る東大生の多くが小学5~6年生で「ひとり旅」の経験があるそうです。
子どもに限らず旅は自己管理能力や自己管理能力を育むと一般的に言われています。
家族旅行ではダメで、「ひとり旅」というのが醍醐味。(もちろん友達同士や兄弟でも良いですが)
小学生がひとり旅って危なくないの!?
もちろんリスクはあります。でも今の時代はスマートフォンがあり、GPSもあるのでいつでも位置情報を知ることができます。
心配なら「はじめてのおつかい」のようにこっそり後ろからついていくのも良いかもしれません笑
(あの番組で何回泣いたことか・・・)
まず旅をするには準備が必要です。
準備はもちろん子どもが責任をもってすることが大事。
「いやいやさすがにそんな荷物いらないでしょ・・・」
とかつい口を出したくなりますが、ここはグッと我慢。
例えば電車に乗る旅であれば電車の時間や乗り継ぎを事前に調べるのも大事ですね。
そこで自然とプランニング力や自己管理能力がつきますね。
そして一番重要なことは「自分の限界を越えられたという経験」を得ることができるので、やはり自身に繋がりますね。
脳科学的にもちょっと自分のレベルより少し高いレベルを越えられると「快楽ホルモン」とも呼ばれるドーパミンがどばどば出るそう。
よって最初は近くに「ひとり旅」。2回目はちょっと遠くに「ひとり旅」。3回目は・・・
とちょっとずつ遠い距離にしたり難易度を上げると良いかもしれませんね。
ちなみに、こどもだけで留学!というのも最近流行っているようです。
参考までに!
こちらの本にはもっと色々な取り組みが書いてありますが、今回は私が気になったところを3つご紹介しました!
気になる方は実際に本を手に取って頂けると良いかと思います。
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