7月末から8月頭にかけて3週間、私の働くドイツのそろばん教室では夏休み講習を行いました。
今回は新しく取り入れたこととして2時間のそろばんの授業に加え、1時間のアクティビティの時間を設けることに!
それもアクティビティの内容としては写真・アート・デザインと週替り。
いろいろ反省点もありますが結果としては大成功かな?と思っています。
今回の3週間を通してわたし自身学んだこと、そして反省点等々まとめてみました。
がんばりすぎて悪循環、まじめすぎる先生
今回なぜアクティビティの時間を入れたか・・・
少し話を遡ると、今年の3月にも春休み講習を実施しました。時間や期間も今回の夏休みと同じ。
春休み講習が始まる頃はこんな感じで
と、松岡修造さんバリにかなり気張ってました。
その一方で子ども達はと言うと、
こんな感じ
※さすがにこれは盛っていますが、気持ちはこんな感じ
当たり前ですが、大人でも3時間も集中できません。
とりあえず気分転換に公園に行ったり、ゲームしたりといろいろと工夫はしますがただ疲れるだけで、とくに集中力が上がるという感じはあまりしませんでした。
3週間後のわたし
ゴールのない迷路をひたすら進んでいるような気分でした。
今思い返すとまじめに考えすぎていたのではないかと思います。
発想の転換・ちょっと足りないくらいがちょうど良い
さあ次は夏休み講習です。
春休みの反省を踏まえ、夏休み講習をどうするか考えます。
そんな時にちょうどこんな本に出会いました。
「メタ思考トレーニング 発想力が飛躍的にアップする34問」
メタ思考とは「物事を一つ上の視点から考えること」
例えば「子どもが集中して取り組んでくれない」という問題に対して「どうしたら集中してくれるか?」を考えるのではなく
1つ上の視点に立ち客観的に、「そもそも集中しなければいけないのか?」とまずは自分の発想を疑い
メタな思考から本来の目的に立ち返ります。
私達の場合は、そろばんはただの手段にすぎず
「そもそも重要なことは、来てくれた子ども達に楽しんでもらうこと。そこから新たな学びを得てもらうこと」
ということを考えると、より自由な発想で様々なアイデアが出てきました。
ちょっと難しい話になってしまいましたが・・・
まとめると
「どうやったら集中してもらえるか?」
を考えるのをやめて
「どんなことをしたら楽しんでもらえるか?」
と発想を転換してみました。
その上で「あえてそろばん以外のことをする方がそろばんをする時の集中力も上がるのでは?」
という仮説をたててみて、今回の夏休み講習に挑みました。
アイデア出しに困っている人は「メタ思考トレーニング」おすすめです!
ではその結果は??
冒頭でも書きましたが、個人的には良い方向に進んだかと思います。
具体的には2時間そろばん(それも数字を使ったゲーム等をたくさん入れて、実際にそろばんに触る時間を意図的に減らした)
その後に1時間アート系のアクティビティを入れることで、実際のそろばんをする時間が減りましたが
その分教材の進度が遅くなったということはなく、むしろ短時間で集中して取り組むことでメリハリを付けることができたように思います。
さらに子どもたちからは
「もっとそろばんしたい!」「楽しい!!」といった声を多く聞くことができました。
保護者の方からも「中々普段できない経験をできてよかった」というフィードバックを頂くことができました!
また私たち先生にとっても良いことが。
テクノロジーの進歩により社会の変化のスピードが格段に速くなったいま、先生達も常に学び直しが必要です。
なるべく意識して、教育業界以外の人と話をしたり外に目を向けないと化石のような人間になってしまいます。
今回の夏休み講習では毎週フォトグラファーの方やデザイナーの方をお迎えし、話をすることで
普段中々興味を持たないようなことも触れることができました。
次回に向けて
今回はアート教育にかなり寄せた内容となりました。
実際にこのアート関連のアクティビティがそろばんをする時の集中力に繋がったかと言うと定かではありません。
よって次回はもう少しサイエンス・テクノロジー系や、自然学習等も挑戦してみることで
そろばんとアクティビティ、相乗効果が生まれるコンテンツを考えれると良いなと思います。
例えばテクノロジーに興味を持つことで「計算が早くできる方が良い」と思うようになるかもしれません。
「そろばんをやる理由」をその中から自分たちで発見してもらえることが理想なので
それに気がついてくれるようなアクティビティを次の春までに考えないと・・・
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